「暗号資産で利益が出たけれど、確定申告ってどうやればいいの?」と、手続きの段階で立ち止まってしまう方は少なくありません。難しそうに見えても、暗号資産の確定申告のやり方は、流れを分解すれば一つずつクリアしていけるものです。この記事では、暗号資産の確定申告のやり方を、入門者の方が迷わないように5つのステップに分けて手順を解説します。全体の地図を持っておくと、作業中に迷子になりにくくなります。
ステップ1〜2:記録を集めて、利益を計算する
最初の作業は「材料集め」です。料理でいえば、調理を始める前に食材をそろえる段階にあたります。使っている取引所から、1年間(1月1日〜12月31日)の取引履歴をダウンロードしましょう。多くの取引所では、年間の取引報告書やCSVファイルを取得できます。複数の取引所を使っている場合は、すべての履歴をもれなく集めることが大切です。
次に、その記録をもとに利益(所得)を計算します。利益は「売ったときの金額 − 買ったときの金額(取得価額) − 手数料」で求めるのが基本です。取引が多い場合は、買ったときの平均的な値段を求める計算がからんでくるため、ぐっと複雑になります。そんなときは、専用の損益計算ツールを使うと負担が軽くなります。なお、取引履歴のダウンロードのしやすさは口座によって差があるので、これから始める方は取引業者の比較をしておくと、申告の手間にも差が出てきます。
ステップ3:申告が必要かどうかを確認する
計算した利益が、自分にとって申告が必要なラインを超えているかを確認します。一般的な目安として、給与をもらっている会社員の方は、給与以外の所得(暗号資産の利益を含む)の合計が年20万円を超えると申告が必要、とされています。一方、専業主婦の方や扶養に入っている方は、基礎控除(目安48万円)を超えるかどうかが目安になります。ただし、医療費控除などで別途確定申告をする場合は、20万円以下でも申告に含める必要があるなど、例外もあります。
ステップ4〜5:申告書を作って提出する
必要だと分かったら、いよいよ申告書づくりです。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に従って入力するだけで申告書が作れます。暗号資産の利益は「雑所得」の欄に入力するのが基本です。完成したら、e-Tax(オンライン)で提出するか、印刷して税務署へ郵送・持参します。最後に、計算した税額を期限までに納付すれば完了です。納付には銀行振込やコンビニ納付、口座振替などいくつかの方法があります。一連の流れを表にまとめると、次のようになります。
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| ステップ | やること |
| 1 | 取引履歴を全取引所からそろえる |
| 2 | 年間の利益(雑所得)を計算する |
| 3 | 申告が必要なラインか確認する |
| 4 | 作成コーナーで申告書を作る |
| 5 | 提出して、税額を納付する |
つまずきやすいポイントと対策
初めての方がつまずきやすいのが、次のような点です。第一に、取引履歴の集めもれ。使っていない口座にも少額の取引が残っていることがあります。第二に、コイン同士の交換を利益として計上しわすれること。円に戻していなくても利益が出ている場合があります。第三に、申告期限の確認もれです。例年2月中旬から3月中旬が申告期間ですが、その年によって日程が変わることがあるため、早めに確認しておきましょう。これらを意識するだけで、ミスをぐっと減らせます。
また、必要な書類を早めにそろえておくこともおすすめします。具体的には、各取引所の年間取引報告書、損益計算の結果、本人確認のためのマイナンバーが分かるもの、還付を受ける場合の振込先口座の情報などです。提出のしかたも、紙で郵送するのか、e-Taxでオンライン提出するのかで準備物が変わります。e-Taxを使えば、自宅から24時間提出でき、添付書類の一部を省略できる場合もあるため、慣れてくると便利です。初めての方は時間に余裕をもって、わからない箇所はメモを取りながら進めると、来年以降がぐっとラクになります。一度流れを経験すれば、二回目からは同じ手順をくり返すだけなので、最初のひと回りを丁寧にこなすことが何よりの近道です。提出後も、申告書の控えと取引履歴は数年間は保管しておきましょう。後から問い合わせがあったときに、すぐ確認できるようにしておくと安心です。
まとめ:早めの準備が一番のコツ
暗号資産の確定申告のやり方は、「記録を集める→利益を計算する→申告書を作る→提出・納付」という流れに分ければ、決して手の届かない作業ではありません。いちばんのコツは、確定申告の時期になってから慌てるのではなく、日ごろから取引記録を残しておくことです。準備さえできていれば、あとは案内に沿って進めるだけです。判断に迷う点があれば、早めに専門家へ相談すると安心でしょう。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。税制や申告手続きは変更されることがあるため、最新の情報は国税庁の公式情報や税理士などの専門家にご確認ください。