「投資に興味はあるけれど、どの会社の株を買えばいいのか見当もつかない」――そんなふうに、最初の一歩で立ち止まってしまう方は多いのではないでしょうか。会社のことを一つひとつ調べるのは大変ですし、たった一社に賭けるのはちょっと怖い。そんな悩みをやわらげてくれる選択肢として、近ごろよく耳にするのが「ETF」という言葉です。この記事では、ETFとは何かを、できるだけやさしい言葉でお話ししていきます。
ETFとは?まずは結論から
ETFとは、ざっくり言うと「たくさんの株や資産がひとまとめに入った詰め合わせパックを、株と同じように売り買いできる商品」のことです。正式には「上場投資信託」と呼ばれ、英語のExchange Traded Fund(取引所で売買される投資信託)の頭文字をとってETFと言います。難しそうな名前ですが、中身はそれほど複雑ではありません。
ポイントは二つあります。一つは「中身が詰め合わせ」であること。もう一つは「株のように市場でいつでも売買できる」ことです。この二つを合わせ持っているのがETFの正体だと考えてください。
身近なものでたとえると
ETFのイメージをつかむために、お弁当を思い浮かべてみましょう。スーパーで卵焼きや唐揚げ、煮物を一品ずつ選んでそろえるのは手間がかかりますし、好みが偏ると栄養も偏ります。でも、いろいろなおかずがバランスよく入った「幕の内弁当」なら、ひとつ買うだけで何種類ものおかずを少しずつ味わえます。
ETFはまさにこの幕の内弁当のような存在です。一つ買うだけで、その中に含まれる何十社、ときには何百社もの株を少しずつ持っているのと同じ状態になります。さらにこのお弁当は、コンビニのように「いつでも棚に並んでいて、その場の値段ですぐ買える」のが特徴です。投資の世界では、この「すぐ買える」性質を取引所での売買と呼びます。
投資信託とは何が違うの?
「詰め合わせ」と聞くと、投資信託を思い浮かべる方もいるかもしれません。実はETFと投資信託は親戚のような関係です。どちらも複数の資産をまとめた商品ですが、売買のしかたに違いがあります。下の表で整理してみましょう。
| 比べる点 | ETF | 一般的な投資信託 |
| 売買のタイミング | 市場が開いている間、いつでも | 原則1日1回の価格で |
| 価格の決まり方 | その時々の市場価格 | 1日1回計算される基準価額 |
| 買う場所 | 証券会社を通じて市場で | 証券会社や銀行など |
ざっくり言えば、ETFは「株のように機動的に売買できる詰め合わせ」、投資信託は「1日1回の値段でまとめて精算する詰め合わせ」というイメージです。どちらが良い悪いではなく、性格が少し違うと覚えておけば十分です。
ETFはなぜ初心者に注目されるの?
では、なぜETFが投資を始めたばかりの人に話題になるのでしょうか。理由をいくつか挙げてみます。
- 少しの資金で分散できる:一つ買うだけで多くの会社に少しずつ投資した形になり、特定の一社が不調でも影響がやわらぎやすいと言われます。
- 値動きが見えやすい:市場でリアルタイムに価格が動くので、今いくらなのかが分かりやすいです。
- 選ぶときの目印になりやすい:「日本の代表的な企業の集まり」「世界中の株の集まり」など、テーマがはっきりした商品が多くあります。
もちろん、ETFも投資商品ですから値段は上がることも下がることもあります。詰め合わせだからといって損をしないわけではなく、市場全体が下がればETFの価値も下がります。「分散されているぶん、一社だけに賭けるより値動きがゆるやかになりやすい」という程度に理解しておくのがちょうどよいでしょう。
FXを始める前に比較すべき業者のポイントについてもっと深く知りたい方へ → こちらの記事が参考になります。
始めるときに知っておきたいこと
ETFを実際に売買するには、証券会社に口座を開く必要があります。同じETFでも、どこで取引するかによって手数料や使い勝手が変わることがあります。最初のうちは「自分が使いやすそうか」「コストはどれくらいか」を落ち着いて見比べてみるとよいでしょう。取引する場所を選ぶ段階で迷ったら、取引業者の比較もあわせてのぞいてみると、自分に合う環境が見つけやすくなります。
また、ETFには本当にさまざまな種類があります。国内の株を集めたもの、海外の株を集めたもの、金などの資産に連動するものなどです。最初から欲張らず、自分が「これなら中身を少しイメージできる」と思える身近なテーマから眺めてみるのがおすすめです。
まとめ
あらためて、ETFとは「いろいろな株や資産がひとまとめに入った詰め合わせを、株のようにいつでも売り買いできる商品」のことでした。幕の内弁当のように一つで分散ができ、コンビニのようにその場の値段で買える――この二つのイメージを覚えておけば、ETFの基本はつかめたも同然です。投資の入り口として名前を知っておくと、これから情報を集めるときにきっと役立つはずです。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。