チャートに並ぶ赤と緑の小さな棒、いわゆるローソク足を見ながら売買をしている方は多いと思います。ところで「ローソク足の税金って、いったいどう考えればいいの?」と疑問に思ったことはありませんか。利益が出てくると、次に気になるのが税金の話です。この記事では、ローソク足を使った取引で利益が出たときの課税の全体像を、投資がはじめての方にもわかるように、できるだけかみくだいて解説していきます。むずかしい専門用語は、身近なたとえに置きかえながら進めますので、肩の力を抜いて読んでみてください。
そもそもローソク足の税金とは何を指すのか
まず大切なのは、ローソク足そのものに税金がかかるわけではない、という点です。ローソク足はあくまで価格の動きを示す「地図」のようなもので、課税の対象になるのは、その地図を頼りに行った取引で生まれた利益です。地図を眺めているだけでお金を取られることはありませんよね。それと同じで、課税されるのは実際に売買して得た成果のほうなのです。たとえばFXやCFDでローソク足を見ながら売買し、年間で利益が残れば、その利益に対して税金がかかります。ローソク足の税金という言葉は、こうした取引で得た所得への課税を指していると考えると整理しやすいでしょう。
FXやCFDの利益は「先物取引に係る雑所得等」という区分に入り、申告分離課税が適用されます。税率はおおむね20.315%(所得税15%・住民税5%・復興特別所得税0.315%)です。給与とは別枠で計算される点が、いわゆる総合課税の所得と違うところです。給与が増えると税率が上がっていく仕組みとは異なり、利益がいくらであっても税率はおおむね一定、という点は覚えておくとよいでしょう。これは利益が大きく伸びたときには、むしろわかりやすい仕組みだと言えます。
利益はどうやって計算するの?
ローソク足を見て1年間トレードした結果、最終的に手元に残った金額が課税のもとになります。ここでのポイントは、勝った取引だけでなく負けた取引も合算する点です。年間を通じた損益を足し引きした「正味の利益」が対象になります。勝ちだけを数えて慌てる必要はありません。負けた分はきちんと差し引いて考えてよいのです。
| 項目 | 例 |
| 年間の勝ちトレード合計 | +80万円 |
| 年間の負けトレード合計 | −30万円 |
| 必要経費(後述) | −5万円 |
| 課税対象となる利益 | 45万円 |
この45万円に対しておよそ20.315%、つまり約9万円強が税金の目安になります。実際には人によって状況が異なるため、あくまでイメージとして捉えてください。大切なのは「勝った総額」ではなく「最後に残った金額」で考える、という発想です。ここを取りちがえると、必要以上に税金を多く見積もって不安になってしまいます。
経費として認められやすいもの
意外と見落とされがちなのが経費です。ローソク足を分析するために使った費用は、取引に直接関係するものであれば経費にできる場合があります。たとえばチャートソフトの利用料、相場の勉強に使った書籍代、取引専用のパソコンや通信費の一部などです。経費を差し引けば課税対象となる利益が減るため、結果として納める税金も少なくなります。ただし私生活と兼用しているものは全額ではなく、合理的な割合で按分するのが基本です。たとえば自宅のネット回線を取引にも使っているなら、使用割合に応じた分だけを計上します。領収書や明細はきちんと保管しておきましょう。あとから「これも経費だった」と気づいても、証拠がなければ説明がむずかしくなります。
損失が出た年の取り扱い
勝てる年ばかりとは限りません。年間で損失が出た場合、FXやCFDでは確定申告をしておくことで、その損失を翌年以降の利益と相殺できる「繰越控除」という制度を使える場合があります。最長3年にわたって繰り越せるため、損が出た年こそ申告しておく価値があります。利益が出ていないから申告しなくていい、と決めつけず、損失も記録として残しておく意識が大切です。
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よくある質問(Q&A)
Q. 含み益にも税金はかかりますか。
A. いいえ。ポジションを保有しているだけの含み益には課税されません。決済して利益が確定した時点ではじめて対象になります。画面上で増えている数字は、まだ「予定」の段階だと考えてください。
Q. どこで取引するかで税金は変わりますか。
A. 税率の枠組み自体は変わりませんが、年間損益報告書の出やすさや取引コストは業者ごとに差があります。はじめての方は業者の選び方もあわせて確認しておくと、後の申告がぐっと楽になります。
まとめ
ローソク足の税金は、足そのものではなく取引で得た利益にかかると覚えておけば大丈夫です。FX・CFDなら申告分離課税で約20.315%、年間損益を合算し、経費を差し引いた金額が対象になります。記録をこまめに残し、含み益と確定益の違いを意識しておくことが、落ち着いて確定申告に向き合う第一歩になります。一度全体像をつかんでおけば、利益が出たときにも慌てずに対応できるはずです。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。