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つみたて投資の仕組みをやさしく解説

毎月コツコツお金を積み立てるだけで、なぜ将来の資産が増えるかもしれないと言われるのでしょうか。「貯金とどう違うの?」「なんだか難しそう」と感じている方も多いと思います。そこでこの記事では、つみたて投資の仕組みを、具体的な数字を使ってまるで図を見ているように解説していきます。読み終わるころには、お金がどう動いてどこから増減が生まれるのか、頭の中でイメージできるようになっているはずです。

つみたて投資の仕組みは「同じ金額で買い続ける」こと

つみたて投資の仕組みは、とてもシンプルです。決まった日に、決まった金額分だけ、投資商品を自動で買い続ける。これだけです。たとえるなら、毎週同じ500円玉を貯金箱に入れるイメージに近いのですが、大きく違う点が一つあります。それは「買うモノの値段が毎回変わる」ということです。

たとえば1個100円のリンゴを毎月1000円分買うとします。値段が変わらなければ毎月10個ですよね。でも投資商品の価格は上がったり下がったりします。ある月は1個50円に下がっていて20個買えたり、別の月は1個200円に上がっていて5個しか買えなかったり。同じ1000円でも、手に入る量がそのつど変わるのです。ここに、ただお金を箱に入れていく貯金にはない、面白い動きが生まれます。

そして大事なのは、自分で「今は安いから買おう」「高いから待とう」と毎回判断しなくてよい点です。日付と金額をあらかじめ決めて自動で買い続けるので、ニュースを見て焦って売り買いしてしまう、いわゆる感情の失敗を起こしにくい。これも仕組みが持つ大切な役割の一つです。

数字で見る「安いときに多く買える」仕組み

毎月1万円ずつ、ある投資信託を買うケースを考えてみましょう。1口あたりの価格が月ごとに動くと、買える口数も変わります。下の表を見てください。

1口の価格 1万円で買える口数
1月 1万円 1.0口
2月 5千円 2.0口
3月 1万円 1.0口

3か月で合計3万円を出して、買えた口数は1.0+2.0+1.0=4.0口になりました。価格が下がった2月に、いつもより多く買えているのがポイントです。3月に価格が1万円に戻ったとき、4.0口の評価額は4万円。出したお金は3万円なので、計算上は1万円ぶん増えている形になります。

このように、価格が安いときは自動的にたくさん買い、高いときは少なく買う。その結果、平均の買値がならされていく。これがつみたて投資の心臓部分で、よく「ドルコスト平均法」と呼ばれる考え方です。

なぜ時間をかけるほど力が出やすいのか

つみたて投資のもう一つのエンジンが「複利」です。増えたぶんを使わずに置いておくと、その増えた部分にもさらに増える余地が生まれます。雪だるまを転がすと、表面についた雪の上にまた雪がつき、だんだん大きくなっていくイメージです。

たとえば10万円が1年で5%増えると10万5千円。次の年も5%増えると、今度は10万円ではなく10万5千円に対して増えるので、11万250円になります。1年目の増加は5千円、2年目の増加は5250円と、増える額そのものが少しずつ大きくなっているのが分かりますか。最初は「たった250円の差か」と思うかもしれませんが、これが10年、20年と続くと、最初は小さかった差がじわじわ広がっていきます。しかも、毎月新しく積み立てたお金にもこの効果が乗っていくので、続けた期間が長いほど後半の伸び方が変わってきます。時間そのものが味方になってくれる、というわけですね。

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もちろん「増える方向」だけではない

ここまで増える話をしてきましたが、仕組み上、損失が出る場面もきちんと理解しておきたいところです。先ほどの表で、もし3月の価格が1万円に戻らず7千円のままだったら、4.0口の評価額は2万8千円。出した3万円を下回り、計算上はマイナスになります。価格が下がり続ける局面では、つみたてでも評価額は減るのです。

つまり、つみたて投資は「価格の上下を逆に利用しながら、時間をかけて平均を取りに行く」仕組みであって、損をしない魔法ではありません。ただ、価格が下がっている時期は「いつもより安く口数を仕込めている時間」とも言えます。あとで価格が戻ってきたときに、その安く買った口数が効いてくる、という関係になっているわけです。だからこそ短期で大きく狙うものというより、下がった局面も含めて長い目でゆっくり付き合っていく性格のものだと考えると、イメージとずれにくいと思います。

まとめ

つみたて投資の仕組みは、(1)同じ金額で買い続けて買値をならす、(2)増えたぶんにさらに増える余地が生まれる複利、この二つの組み合わせでできています。安いときに多く買える動きと、時間を味方につける動きが重なって、将来の資産形成につながっていく、というのが全体像です。仕組みがイメージできると、値動きに一喜一憂しすぎず、落ち着いて続けやすくなりますよ。

※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の取引・業者を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任でお願いいたします。
田中 誠一郎
この記事の執筆者
田中 誠一郎
FP2級 証券外務員一種 元・証券会社15年
元・大手証券会社に15年勤務後、独立。FP2級・証券外務員1種保有。バイナリーオプション・FX・資産運用を中心に、入門者向けの解説記事を多数執筆。「難しい金融知識をわかりやすく」をモットーに活動中。

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