「つみたて投資の手数料を安く抑える方法はありますか?」——長く続けるほど気になるのが、このコストの問題ですよね。手数料は一度きりではなく、積立を続けるあいだジワジワと効いてくるため、少しでも抑えられれば、その分だけ手元に残りやすくなります。この記事では、つみたて投資の手数料を安く抑えるための具体的な節約術を、今日から実践できる形でまとめます。難しいことは一つもありませんので、気軽に取り入れてみてください。
コツ1:信託報酬の低い商品を選ぶ
もっとも効果が大きいのが、保有中ずっとかかる「信託報酬」の低い商品を選ぶことです。信託報酬は、投資信託を運用してもらうための毎年の費用で、商品によって年0.1%前後から1%超まで幅があります。長期では、この差がボディブローのように効いてきます。たとえば残高100万円なら、年0.1%と年1%では年間9,000円もの差です。同じような中身の商品なら、コストの低いほうを選ぶだけで節約になります。バケツの穴は小さいほど中身が残る、という発想ですね。
コツ2:購入時手数料ゼロ(ノーロード)を狙う
つみたて投資は毎月買い付けるので、買うたびに手数料がかかると負担が積み重なります。そこで、購入時手数料が無料の「ノーロード」と呼ばれる商品を選ぶのが定番の節約術です。近年はつみたて向けにノーロード商品が増えており、選択肢も豊富です。下の表で、抑えどころを整理しておきましょう。
| 節約のコツ | 狙う手数料 | 効果の出やすさ |
| 低コスト商品を選ぶ | 信託報酬 | 長期で大きい |
| ノーロードを選ぶ | 購入時手数料 | 買うたびに効く |
| 手数料の安い口座を使う | 各種手数料全般 | 始めに一度決めるだけ |
コツ3:手数料体系の有利な口座を選ぶ
どこで取引するかも、コストを左右する大事な要素です。同じ投資信託でも、口座によって取扱手数料や買付の条件が異なることがあります。最初に口座を選ぶ段階で、買付手数料や取扱商品のラインナップを見比べておくと、その後ずっと有利な環境で積み立てられます。一度の比較が将来のコストを左右するので、面倒がらずにチェックしておきたいところです。複数の口座のサービス内容をならべて見比べておくと、自分に合った環境を見つけやすくなります。
コツ4:分配金の少ないタイプを検討する
少し上級ですが、分配金を頻繁に出すタイプより、利益を内部で再投資していくタイプの商品のほうが、効率的に資産を育てやすいと考えられています。分配金を受け取るたびに課税されると、その都度わずかにコストが発生するためです。雪だるまを転がして大きくするように、利益をそのまま転がし続けるイメージですね。長期のつみたてとは相性のよい考え方です。
コツ5:制度を味方につけて「税コスト」も抑える
見落とされがちですが、税金も広い意味では「コスト」の一種です。せっかく利益が出ても、そこから約20%が税金として引かれてしまうと、手取りは目減りします。そこで活用したいのが、利益が非課税になるNISA(少額投資非課税制度)です。手数料を1%削るのは大変ですが、NISAを使えば利益にかかる約20%の税負担をまるごと抑えられる可能性があります。つまり、手数料の節約と税金の節約はセットで考えると効果が大きいのです。下の表で、コストを抑える視点を整理しておきましょう。
| 抑える対象 | 主な手段 | ひとことメモ |
| 運用コスト | 低い信託報酬の商品 | 長期でじわじわ効く |
| 買付コスト | ノーロード商品 | 毎回の負担をゼロに |
| 税コスト | NISAの活用 | 非課税枠を使い切る |
やってはいけない節約
最後に、注意点を一つ。「コストを下げたいから」といって、内容をよく理解できない商品に飛びつくのは本末転倒です。手数料の安さは大切ですが、それだけで選ぶと、自分の目的に合わない商品を持ってしまうこともあります。安さは選ぶときの大事なものさしの一つであって、唯一の正解ではありません。コストと中身の両方を見比べて、納得できるものを選ぶ姿勢が、長く続けるうえでは大切です。安さに飛びついた結果、合わない商品をすぐ売り買いしてしまうと、かえって余計なコストや手間がかかってしまうこともあります。じっくり選んで、長く付き合えるものを持つ。これが、結果としていちばんの節約につながります。
まとめ
つみたて投資の手数料を安く抑えるコツは、(1)信託報酬の低い商品を選ぶ、(2)購入時手数料ゼロのノーロードを狙う、(3)手数料体系の有利な口座を選ぶ、(4)分配金の少ないタイプも検討する、の4つでした。どれも特別な知識は不要で、商品や口座を選ぶときに少し意識するだけで実践できます。小さなコスト削減も、長く積み重ねれば大きな差になります。しかも、相場のように予測のつかないものと違って、コストは自分の選び方ひとつで確実にコントロールできる、数少ない要素です。一度しっかり選んでおけば、あとは基本的に手間なく続けられるのも魅力です。最初のひと工夫が、何年も先のあなたを助けてくれます。賢く節約しながら、無理のないペースで気長に続けていきましょう。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。