「インデックス投資ってよく聞くけど、結局どうやってお金が増えたり減ったりするの?」——投資の入り口でこんなモヤモヤを感じたことはありませんか。名前は知っていても、中身がブラックボックスのままだと、なかなか一歩を踏み出しにくいですよね。この記事では、インデックス投資の仕組みを、できるだけ図解するようなイメージで、具体的な数字を使ってかみくだいていきます。読み終わるころには「あ、こういうカラクリだったのか」とスッキリしてもらえたらうれしいです。
インデックス投資の仕組みは「市場まるごと一袋」
まず大前提から。インデックス投資の仕組みを一言でいうと、「市場全体の詰め合わせを丸ごと持つ」やり方です。インデックスというのは、日経平均やTOPIX、米国のS&P500のような「市場の平均点」を示す指標のこと。たとえばS&P500なら、アメリカの代表的な約500社の株価をまとめて平均した数字です。
イメージしやすいように、お弁当でたとえてみます。1社の株だけを買うのは、唐揚げ単品を買うようなもの。唐揚げ屋さんが当たればうれしいけれど、その店が傾けば直撃します。一方インデックス投資は、唐揚げも卵焼きもサラダもご飯も少しずつ入った「幕の内弁当」を買うイメージ。1つのおかずがイマイチでも、他のおかずが補ってくれるので、全体の満足度は大きくブレにくいのです。
なぜ利益が生まれるの?数字で追ってみる
では、なぜ持っているだけで増える可能性があるのでしょうか。カラクリは「指数が上がると、それに連動して自分の持ち分の評価額も上がる」という点にあります。インデックスファンドという商品は、指数とほぼ同じ動きをするように設計されているからです。
たとえば、ある指数に連動するファンドを10万円分買ったとします。その後、指数が10%上がったとしましょう。すると、あなたの10万円も理論上はおよそ11万円に増えます。逆に指数が10%下がれば、9万円に目減りします。下の表で動きを見てみましょう。
| 指数の動き | あなたの10万円 | 増減 |
| +10% | 約11万円 | +1万円 |
| 0%(横ばい) | 約10万円 | ±0円 |
| -10% | 約9万円 | -1万円 |
ポイントは、個別の会社の業績を細かく予想しなくても、「市場全体が長い目で見て成長するかどうか」に乗っかる形になることです。世界経済が少しずつ大きくなれば、その平均点である指数もゆるやかに上がっていく——インデックス投資の仕組みは、この大きな流れに相乗りする発想だといえます。
分散と「再投資」のチカラ
もう一つ、知っておきたいのが分散の効果です。さきほどの幕の内弁当のたとえどおり、数百社にお金が散らばっているので、1社が倒れても全体への打撃は小さくなります。これが、値動きをマイルドにしてくれる土台です。
さらにじわじわ効いてくるのが、配当などを使った再投資です。受け取った分配金を引き出さずに、また同じファンドの購入に回すと、その分も次の値上がりの「タネ」になります。雪だるまを転がすと、表面についた雪がまた次の雪をくっつけて、だんだん大きくなりますよね。あのイメージに近く、時間を味方につけるほど効果が出やすいといわれます。ただし、これはあくまで増える方向の話で、市場が下がる局面では同じように評価額が縮むことも忘れないでください。
もう少し具体的に見てみましょう。仮に毎年3%ずつ増えて、そのつど再投資に回せたとします。最初の10万円は1年後に約10万3000円、2年目はその10万3000円を土台にまた3%増えるので約10万6000円、3年目は約10万9000円……という具合に、増えた分の上にさらに増える分が積み上がっていきます。元本だけを毎年足していく単純な足し算と違い、増えた利益にも次の利益がつくので、年数が長くなるほど差が開いていく。これがよく「複利」と呼ばれる効き方です。とはいえ実際の指数は毎年きれいに3%上がるわけではなく、プラスの年もマイナスの年もあるので、こんなにきれいな一直線にはなりません。あくまで「長い目で見ると積み上がりやすい」という性質として、頭の片隅に入れておくくらいがちょうどよいと思います。
コストが結果を左右する理由
仕組みの最後のピースが「コスト」です。インデックスファンドには、運用してもらうための手数料(信託報酬)が毎年少しずつかかります。たとえば年0.1%と年1%では、一見わずかな差に見えますが、長い年月では積み重なって最終的な手取りに差が出ます。同じ指数に連動する商品でも、このコストが低いほど、指数の動きを素直に受け取りやすくなる、というのが基本の考え方です。だからこそ、商品を選ぶときはコスト欄を必ずチェックする人が多いのです。
まとめ
ここまで見てきたインデックス投資の仕組みを整理すると、(1) 市場全体の詰め合わせを丸ごと持つ、(2) 指数の上下に評価額が連動する、(3) 分散と再投資で値動きをならしつつ時間を味方にする、(4) コストが小さいほど結果を素直に受け取りやすい、という4点に集約できます。難しい予想をしなくても市場の平均点に乗れる手軽さが魅力ですが、下がるときは一緒に下がるという当たり前のリスクも併せ持ちます。仕組みを腹落ちさせたうえで、自分のペースで情報を集めていけば、最初のモヤモヤはきっと小さくなっていくはずです。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。