2026年8月1日(土)|信頼できる日本経済ニュースを毎日お届け

REITで損したときどうすればいいですか?落ち着いて考える対処法

「REITで損したときどうすればいいですか?」――投資を始めたばかりの方から、こんな声をよく耳にします。買ったときよりも価格が下がってしまい、画面に表示されたマイナスの数字を見て、胸がざわざわした経験はありませんか。実は、これはあなただけが特別なわけではありません。多くの人が一度は通る道です。この記事では、REITで損したときどうすればいいですかという不安に、一緒に向き合いながら、落ち着いて考えるためのステップをやさしくお話ししていきます。

まずは「損して当たり前」の感情を受けとめる

価格が下がると、誰でも不安になります。「自分の選び方が間違っていたのかな」「このまま持っていて大丈夫かな」と、頭の中がぐるぐるしてしまうものです。でも、まず知っておいてほしいのは、値動きがあるのは投資の自然な姿だということです。

REIT(リート)は、たくさんの人からお金を集めて、オフィスビルやマンション、商業施設などの不動産に投資し、その家賃収入などを分配する仕組みです。たとえるなら、大きなマンションを大勢で少しずつ持ち合うようなイメージですね。その「持ち分の値段」が、市場の状況によって毎日上がったり下がったりしている、というわけです。

つまり、今マイナスが出ているのは、必ずしも「失敗」を意味するわけではありません。まずは深呼吸をして、慌てて行動しないこと。これが最初の、そして一番大切な一歩です。

次に「なぜ下がったのか」をやさしく診断する

気持ちが少し落ち着いたら、今度は「どうして下がったのか」を、わかる範囲で見てみましょう。原因がわかると、不安はぐっと小さくなります。REITの価格が動く主な理由を、表にまとめてみました。

下がった理由 どういうこと?
金利が上がった REITはお金を借りて不動産を運用しているので、金利が上がると負担が増え、価格が下がりやすくなります。
不動産の景気が弱い オフィスの空室が増えるなど、家賃収入の見通しが弱まると、評価が下がることがあります。
市場全体の不安 株式市場が大きく揺れると、REITも一緒に売られて下がる場面があります。
一時的な値動き とくに大きな理由がなくても、短期的に上下することは日常的にあります。

ここで大事なのは、「価格が下がった理由」が一時的なものなのか、それとも長く続きそうなものなのかを、ざっくりとでも区別してみることです。たとえば一時的な市場の揺れであれば、時間が解決してくれることも少なくありません。

家賃収入の「分配金」も見てみよう

REITには、価格の上下とは別に、定期的に受け取れる分配金(家賃収入などの取り分)という魅力があります。価格が下がっていても、分配金がきちんと出ているなら、その投資先は今も家賃を生み出している、ということです。価格だけを見て一喜一憂せず、「中身がちゃんと働いているか」という視点も持っておくと安心ですね。

そのうえで「これからどうするか」を選ぶ

原因が見えてきたら、ここからが対処の本番です。といっても、難しいことをする必要はありません。選択肢は大きく分けて、次の3つくらいに整理できます。

  • そのまま持ち続ける:分配金が出ていて、下がった理由が一時的そうなら、慌てて売らずに様子を見る。回復を待つ、という考え方です。
  • 少しずつ買い増す:価格が下がったタイミングを「安く買えるチャンス」ととらえる方法。ただし、余裕資金の範囲で、無理のない金額にとどめるのが鉄則です。
  • 一部または全部を手放す:その投資先の見通しが大きく変わったと感じたら、損を確定させて次に進む、という判断もあります。

どれが正解、というものはありません。大切なのは、「なんとなく怖いから」という勢いで決めるのではなく、自分が立てた目的(長く分配金を受け取りたいのか、価格の値上がりを狙いたいのか)に照らして選ぶことです。

こんなときは立ち止まって

もし「生活に必要なお金まで投資に回している」「損を取り返そうと、つい金額を増やしたくなっている」と感じたら、いったん手を止めましょう。投資は、あくまで余裕資金で、心穏やかに続けられる範囲で行うのが長続きのコツです。

これからのために、できる小さな工夫

最後に、次に同じ不安を感じにくくするための、ちょっとした心がけをご紹介します。

  • 一度に大きく買わず、時期をずらして少しずつ買う(タイミングの偏りをならせます)。
  • REIT以外にも、ほかの種類の資産と組み合わせて、卵を一つのかごに盛らないようにする。
  • 毎日の価格チェックを少し減らし、月に一度くらいのペースで見直す。

REITで損したときどうすればいいですか、という問いの答えは、「まず落ち着く → 理由を知る → 自分の目的で選ぶ」という、シンプルな順番に尽きます。マイナスの数字は、あなたが投資家として一歩成長するためのサインかもしれません。焦らず、一つずつ整理していきましょう。

※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の取引・業者を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任でお願いいたします。
田中 誠一郎
この記事の執筆者
田中 誠一郎
FP2級 証券外務員一種 元・証券会社15年
元・大手証券会社に15年勤務後、独立。FP2級・証券外務員1種保有。バイナリーオプション・FX・資産運用を中心に、入門者向けの解説記事を多数執筆。「難しい金融知識をわかりやすく」をモットーに活動中。

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です