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ドルコスト平均法の確定申告のやり方

ドルコスト平均法で積み立てを続けてきて、いざ売却して利益が出たとき、「確定申告ってどうやればいいの?」と戸惑う方は少なくありません。難しそうに見えますが、手順を一つずつ追えば決して複雑ではありません。今回は、ドルコスト平均法の確定申告のやり方を、初心者の方でも迷わないように、手順のステップに分けてやさしく解説していきます。

ステップ1:自分は申告が必要かを確認する

最初のステップは、そもそも申告が必要かどうかの確認です。これは健康診断でいう「再検査の案内が来たかどうか」を見るような最初の関門です。多くの初心者の方が使っている「特定口座(源泉徴収あり)」では、証券会社が利益から自動で税金を引いて納めてくれるため、原則として確定申告は不要です。一方で、次のような場合には申告が必要になることがあります。

口座・状況 確定申告
特定口座(源泉徴収あり) 原則不要
特定口座(源泉徴収なし) 必要
一般口座 必要
複数口座の損益通算をしたい 必要(任意)

つまり、源泉徴収ありの口座だけで完結している方は、何もしなくてよいケースが多いのです。まずは自分の口座の種類を確認しましょう。なお、源泉徴収ありでも、損失を翌年に繰り越したい場合などは、あえて申告したほうが得になることもあります。

ステップ2:必要な書類をそろえる

申告が必要だとわかったら、次は書類集めです。料理でいう「材料をそろえる」工程で、ここがそろえば後は手順どおりに進めるだけです。主に必要になるのは以下のものです。

  • 年間取引報告書(証券会社から発行されます)
  • 源泉徴収票(会社員の方は勤務先から)
  • マイナンバーがわかるもの
  • 還付を受ける場合は銀行口座の情報

年間取引報告書には、1年間の売却益や分配金がまとまっているので、これがあれば数字を一から計算する必要はほとんどありません。ドルコスト平均法は何度にも分けて買うため取得価格の計算が複雑になりがちですが、その平均も報告書がまとめてくれているので安心です。

ステップ3:申告書を作成して提出する

書類がそろったら、いよいよ申告です。今は国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使えば、画面の案内に沿って数字を入力するだけで申告書ができあがります。大まかな流れは次のとおりです。

ステップ やること
1 作成コーナーにアクセスして開始
2 年間取引報告書の数字を入力
3 給与など他の所得も入力
4 税額を確認して申告書を作成
5 e-Taxまたは郵送で提出

提出期間は原則として翌年の2月16日から3月15日ごろまでです。期限を過ぎると延滞のペナルティがつくことがあるので、早めの準備が安心です。スマートフォンとマイナンバーカードがあれば、自宅から数十分で提出まで完了できることも増えています。慣れてしまえば、年に一度のちょっとした作業として無理なく続けられるはずです。最初の年だけ少していねいに進めれば、二年目以降は流れがわかっているのでぐっと楽になります。

ケース別・申告のいる/いらない早見表

実際にどんなときに申告がいるのか、ドルコスト平均法を続けている人によくある場面を表にまとめました。自分の状況に近いものを探してみてください。

状況 確定申告
源泉徴収ありの特定口座だけで売却し利益が出た 原則不要
源泉徴収なしの特定口座で年20万円超の利益 必要
NISA口座内でだけ売却した 不要(非課税)
A社で利益・B社で損失があり相殺したい 必要(任意)
前年の損失を今年の利益と相殺したい 必要(任意)

たとえば、源泉徴収ありの口座で年間20万円の利益が出た会社員のDさんは、原則として何もしなくて構いません。一方、二つの証券会社を使っていて、片方で40万円の利益、もう片方で15万円の損失が出たEさんは、申告して損益通算すれば差し引き25万円分にだけ課税され、納めすぎた税金が戻ってくる可能性があります。このように、申告は「義務」だけでなく「得をするための任意の手続き」でもあるのです。

よくある疑問Q&A

Q. 積み立て中で一度も売っていません。申告は要りますか。
A. 売却していなければ利益が確定していないため、原則不要です。
Q. 損失が出た年も申告したほうがよいですか。
A. 申告すれば、翌年以降の利益と相殺できる繰越控除(最長3年)が使える場合があります。
Q. NISA口座の分も申告が必要ですか。
A. NISA内の利益は非課税のため、申告は不要です。
Q. 申告を忘れていたことに後で気づきました。
A. 期限後でも「期限後申告」として提出できます。早めに対応すればペナルティを小さく抑えられるので、気づいた時点ですぐ手続きしましょう。

まとめ

ドルコスト平均法の確定申告のやり方は、「自分は必要か確認」「書類をそろえる」「作成コーナーで入力して提出」という三段階で考えるとシンプルです。特に源泉徴収ありの特定口座だけなら、そもそも申告が不要なケースが多いのも安心材料です。手順を知っておけば、いざ売却して利益が出たときも落ち着いて対応できます。まずは自分の口座の種類を確かめることから始めてみましょう。

※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の取引・業者を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任でお願いいたします。
田中 誠一郎
この記事の執筆者
田中 誠一郎
FP2級 証券外務員一種 元・証券会社15年
元・大手証券会社に15年勤務後、独立。FP2級・証券外務員1種保有。バイナリーオプション・FX・資産運用を中心に、入門者向けの解説記事を多数執筆。「難しい金融知識をわかりやすく」をモットーに活動中。

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