「子どもの教育資金のために始めた投資が、気づいたらマイナスになっている……」。そんな画面を見て、胸がぎゅっとなった経験はありませんか。教育資金で損したときどうすればいいですか、という不安は、投資を始めたばかりの方ほど強く感じやすいものです。大切なお金だからこそ、ちょっとの値下がりでも「失敗したのかも」と落ち込んでしまいますよね。でも、まず知っておいてほしいのは、あなただけが特別に下手だったわけではない、ということです。この記事では、損が出てしまったときに、あわてず一歩ずつ立て直していくための考え方を、となりでお話しするようにご紹介します。
まずは「なぜ損したの?」と自分を責めないこと
含み損(がんみぞん:まだ売っていないけれど、いま売ると損になる状態)を見ると、つい「自分の判断が悪かった」と責めたくなります。けれど、投資の値段は天気のように上がったり下がったりするのが当たり前です。晴れの日もあれば雨の日もある、その途中の一枚をたまたま見ているだけ、とイメージしてみてください。雨の日に「もう一生晴れない」と思い込んで傘を捨ててしまう人はいませんよね。
このテーマで検索する方の多くは、実は「大きな間違い」をしているわけではありません。下がった瞬間に不安になって、あわてて売ってしまうことのほうが、結果的に損を確定させてしまうケースが少なくないのです。まずは深呼吸して、画面を一度閉じる。それだけでも、冷静さは戻ってきます。たとえば「夜に残高を見ると不安が大きくなる」という方は、確認するのを朝の落ち着いた時間に変えるだけでも、受け止め方がずいぶん変わります。
「使う時期」までの距離を確認する
大事なのは、そのお金をいつ使う予定なのか、です。たとえば大学入学までまだ10年あるのか、それとも来年すぐ必要なのか。残り時間が長いほど、値下がりから回復する余地も残されています。小学生のお子さんの大学資金なら、まだ10年以上の時間があるかもしれません。逆に、来春に私立高校の入学金が必要、というように、もうすぐ使う予定のお金が大きく値動きする商品に入っているなら、それは見直しのサインかもしれません。同じ「教育資金」でも、使う時期によって向き合い方はまったく変わってくるのです。
次に、いまの状況を「見える化」してみる
不安なときほど、頭の中だけで考えるとぐるぐるしてしまいます。「もしかして全部なくなるのでは」と、最悪の想像ばかりがふくらんでしまうのは自然なことです。そこで、紙やスマホのメモに、いまの状態を書き出してみましょう。漠然とした不安が、具体的な「事実」に変わると、対処法も見えてきます。
| 確認する項目 | 書き出す内容 |
| いくら投資したか | 元のお金(元本)の金額 |
| いまいくらか | 現在の評価額と、差額(損益) |
| いつ使うか | 教育費が必要になる時期 |
| 毎月の余力 | 続けて積み立てられる金額 |
こうして並べてみると、「思ったより損は小さかった」「まだ時間に余裕がある」と気づくこともよくあります。たとえば「30万円も減った」と感じていたのに、書き出してみたら全体の数パーセントだった、というのはよくある話です。事実を知ることは、不安をやわらげる第一歩です。心のなかの大きな影が、実際の大きさに戻っていく感覚に近いかもしれません。
そのうえで、選べる3つの対処法
状況が整理できたら、次の行動を考えます。あわてて一つに決めず、自分の暮らしや気持ちに合うものを選んでみてください。正解は一つではなく、ご家庭の事情によって変わります。
- そのまま続ける:使う時期まで余裕があり、生活に困らないお金なら、値下がりを「安く買えるチャンス」ととらえて積み立てを続ける方法です。同じ金額でより多く買える、と考えると気持ちも少し楽になります。
- 金額を見直す:不安で眠れないほどなら、毎月の積立額を少し減らして、心の負担を軽くするのも立派な選択です。やめるのではなく「ペースを落とす」イメージです。
- 商品を分け直す:すぐ使うお金は値動きの少ない預貯金などへ、まだ先のお金は投資へ、と「使う時期」で置き場所を分ける考え方です。
どの選択でも「全部やめる」を先に決めない
一番もったいないのは、不安のあまり一気に全部売ってしまうことです。損を確定させたうえに、その後の回復のチャンスも手放してしまうからです。減らす・分けるといった「ゆるめる」選択から先に検討してみてください。蛇口を全部閉めるのではなく、少しだけしぼる、というイメージを持っておくと、極端な行動をしにくくなります。
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家族と話しておくと、もっと安心できる
教育資金は、自分ひとりの問題ではなく、家族みんなにかかわるお金です。だからこそ、不安を一人でかかえこまず、パートナーと共有しておくことをおすすめします。「いま少し下がっているけれど、使う時期まではまだ時間があるから、しばらく様子を見ようと思う」と一言伝えておくだけでも、いざというときに「相談していなかった」とすれ違うことを防げます。お金の話は切り出しにくいものですが、目的が「子どもの未来のため」だと共有できていれば、自然と前向きな会話になりやすいものです。
これからの不安を小さくする習慣
同じ不安をくり返さないために、いくつか習慣を持っておくと安心です。どれも今日からできる、小さなことばかりです。
- 値動きを毎日見すぎない(週に一度くらいで十分です)
- 教育費の「使う時期」を家族で共有しておく
- すぐ使うお金と、長く育てるお金を最初から分けておく
- 「下がったらどうするか」を、落ち着いているときに決めておく
教育資金で損したときどうすればいいですか、という問いの答えは、「すぐに何かを決めること」ではなく、「あわてず、事実を整理して、自分に合うペースを選ぶこと」だと私は思います。下がった一枚の画面だけで、子どもの未来が決まるわけではありません。今日できる小さな整理から、ゆっくり立て直していきましょう。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。