「お弁当の盛り合わせ」って便利ですよね。いろんなおかずが一つの箱に入っていて、自分であれこれ買いそろえなくても、栄養バランスがそこそこ整う。投資信託は、ちょうどそんな存在です。プロが選んだいろいろな投資先を、ひと箱にまとめてくれているイメージなんです。とはいえ、お弁当だって中身を見ずに買うとちょっと不安ですよね。そこで今回は、投資信託を始める前に知っておくべきことは何かを、いきなり買う前に確認したいポイントとして、ステップ形式で整理していきます。準備運動のつもりで、肩の力を抜いて読んでみてください。
まずは「目的」と「期間」を決める
投資信託を始める前に知っておくべきことは、商品の中身よりも先に、自分の目的をはっきりさせることだったりします。順番に見ていきましょう。
ステップ1:何のために増やしたいのかを言葉にする
「老後のため」「10年後の住宅資金」「とりあえず少しずつ慣れたい」。目的によって、選ぶ箱の中身は変わります。旅行の行き先が決まらないと荷造りできないのと同じで、ゴールが見えると選択がぐっとラクになります。たとえば「ゆっくり時間をかけて育てたい」のか「数年で結果がほしい」のかでも、向き合い方は変わってきます。最初に紙へ一行書き出すだけでも、頭の中がすっきりしますよ。
ステップ2:いつ使うお金かを区別する
来年使う予定のお金と、20年後でいいお金は、性格がまったく違います。すぐ使うお金は値動きのある商品には向きません。逆に長く置けるお金なら、多少の上下があっても腰を据えて待ちやすくなります。まずは「これは当分使わないお金」だけを投資に回す、と決めておくと安心です。
コスト(手数料)の正体を知っておく
お弁当に容器代やサービス料が乗ることがあるように、投資信託にも見えにくいコストがあります。ここを知らないまま始めると、あとで「あれ、思ったより増えてない」となりがちです。代表的な費用を表にまとめました。
| 費用の名前 | かかるタイミング | ざっくりした中身 |
| 購入時手数料 | 買うとき | 買う瞬間に引かれる費用。無料(ノーロード)の商品もあります |
| 信託報酬 | 持っている間ずっと | 運用や管理のために毎日少しずつかかる費用 |
| 信託財産留保額 | 売るとき | 解約時に差し引かれることがある費用 |
特に注目したいのは、真ん中の「信託報酬」です。これは保有している間ずっとかかり続けるので、じわじわ効いてきます。年率で見ると小さな数字に感じても、長く持つほど積み重なる、という感覚を持っておくと選ぶ目が変わってきます。
商品の中身とリスクを軽くつかむ
箱の中身を知らずに買うのは、やっぱりもったいないですよね。むずかしく考えなくて大丈夫なので、次の3つだけチェックしてみましょう。
ステップ3:何に投資する箱なのかを見る
国内の株なのか、海外も含むのか、債券中心なのか。投資先によって値動きの大きさが変わります。世界中に広く分けて投資する箱は、どこか一国が不調でも全体でならされやすい、というイメージです。
ステップ4:価格は毎日動くと知っておく
投資信託の値段(基準価額)は日々変わります。買った翌日に下がることも、もちろんあります。これは失敗ではなく「そういうもの」。海の波のように上下するのが普通だと、最初に腹をくくっておくと、ちょっとした下落で慌てずにすみます。むしろ下がったときに慌てて手放してしまうのが、初心者にありがちなつまずきです。値段の表示は毎日見なくてもよい、というくらいの距離感が、心の余裕につながります。
ステップ5:少額から試してみる
最近は月々少しの金額からコツコツ積み立てる方法もあります。最初から大きく賭けず、まずは無理のない金額で「体験」してみる。自転車も、いきなり坂道ではなく平地で練習しますよね。それと同じ発想で、まずは慣れることを優先しましょう。
始める前のチェックリスト
ここまでをサッと振り返れるよう、注意点をリストにしておきます。買う前にこっそり指差し確認してみてください。
- そのお金は当分使わない余裕資金か
- 目的と使う時期をはっきりさせたか
- 信託報酬などのコストを確認したか
- 何に投資する箱なのかを把握したか
- 値段が日々動くことを受け入れているか
- まずは少額から始める準備ができているか
このリストに「はい」が並べば、スタートラインに立つ準備はかなり整っています。逆に「うーん」が多いなら、もう少し情報を集めてからでも遅くありません。
まとめ
投資信託を始める前に知っておくべきことは、けっして難解な専門知識ではなく、目的・期間・コスト・中身・値動き、そして少額から、というシンプルな土台でした。お弁当を選ぶときに中身と値段をちらっと見るくらいの気軽さで、でもポイントは外さない。そんなスタンスがいちばん長続きします。焦らず、自分のペースで一歩を踏み出してみてくださいね。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。