「将来のために少しずつお金を増やしたいけれど、何から始めればいいのか分からない」——そんなふうに感じたことはありませんか。銀行に預けてもほとんど利息がつかない時代、ニュースで「つみたてNISA」という言葉を耳にして気になっている方も多いと思います。今回は、そのつみたてNISAがどんな制度なのかを、できるだけやさしい言葉でお話しします。投資という言葉に身構えなくて大丈夫。一緒にゆっくり見ていきましょう。
つみたてNISAとは?まず結論から
つみたてNISAをひとことで言うと、「毎月コツコツ積み立てる投資の利益に、税金がかからなくなる国の制度」です。ふだん、投資で得た利益にはおよそ20%の税金がかかります。たとえば1万円の利益が出ても、約2千円が税金として引かれてしまうイメージです。ところがこの制度を使うと、その税金が一定の範囲でゼロになります。「同じ利益なら、まるごと自分の手元に残る」——これがつみたてNISAの一番うれしいポイントです。
名前に「つみたて」とついているとおり、一度に大金を入れるのではなく、毎月決まった額を少しずつ買っていくスタイルが基本です。千円や1万円といった小さな金額からでも始められるので、お財布に大きな負担をかけずにスタートできます。
身近なものでたとえると
つみたてNISAの感覚は、「貯金箱」と「水やり」を合わせたようなものだと考えると分かりやすいかもしれません。毎月少しずつコインを入れていく貯金箱のように、コツコツとお金を積み立てます。ただし普通の貯金箱と違うのは、入れたお金が時間とともに少しずつ育っていく可能性があること。植木に毎日水をやると、すぐには変化が見えなくても、何年か経つと大きく育っていますよね。投資もそれに似ていて、短い期間では実感しにくくても、長い時間をかけて育っていくことを期待する仕組みです。
もうひとつ大事なのが「税金がかからない畑」というイメージです。普通の畑(一般の投資)で野菜(利益)を収穫すると、その一部を税として納める必要があります。でもつみたてNISAという特別な畑で育てた野菜は、収穫しても税を納めなくてよい。だからこそ、初心者の入口としてよく紹介されているのです。
どんな商品を買うの?
つみたてNISAで買えるのは、おもに「投資信託」と呼ばれるものです。投資信託とは、たくさんの人から集めたお金をまとめて、運用のプロが世界中のいろいろな会社などに分けて投資してくれる、いわば「詰め合わせパック」のような商品です。自分ひとりで「どの会社が良いのか」を一社ずつ選ぶのは大変ですが、詰め合わせなら一度の買い物でたくさんの対象に少しずつ投資できます。
しかも、つみたてNISAで選べる商品は、長く積み立てるのに向いていると国が一定の基準でしぼり込んだものが中心です。手数料が安いものなどが並んでいるので、「種類が多すぎて選べない」と迷いがちな初心者にとっては、入口の安心材料になります。下に、ふだんの貯金と比べた特徴をざっくり整理してみます。
| 項目 | ふつうの貯金 | つみたてNISA |
| 増え方 | 利息はごくわずか | 育つ可能性がある(減ることもある) |
| 利益への税金 | — | 一定の範囲でかからない |
| 始めやすさ | すぐ始められる | 少額からコツコツ |
なぜ初心者に向いていると言われるの?
つみたてNISAが初心者にすすめられやすい理由は、大きく三つあります。ひとつ目は、少額から始められること。最初から大きなお金を用意する必要がないので、生活を圧迫せずに「お試し」感覚で踏み出せます。
二つ目は、毎月自動で買い付けてくれること。一度設定してしまえば、あとは決まった日に決まった額を勝手に積み立ててくれるので、「今が買い時かな」と毎日値段とにらめっこする必要がありません。値段が高いときも安いときも一定額で買い続けることで、買うタイミングのばらつきがならされる効果も期待できます。
三つ目は、長くゆっくり付き合う前提の制度であること。短期間で大きく儲けようとするのではなく、何年も何十年もかけて少しずつ育てていく考え方なので、日々の値動きに一喜一憂しにくいのです。
ただし、忘れてはいけないことがあります。つみたてNISAも投資である以上、値段が上がるときもあれば下がるときもあり、元のお金より減ってしまう可能性もゼロではありません。「絶対に増える魔法の貯金」ではない、という点はしっかり押さえておきましょう。
まとめ
ここまで、つみたてNISAの基本を見てきました。つみたてNISAとは、毎月少しずつ積み立てる投資の利益に税金がかからなくなる、初心者にやさしい入口の制度です。貯金箱のようにコツコツ続けながら、長い時間をかけて育てていくイメージを持つと、ぐっと身近に感じられるのではないでしょうか。大切なのは、いきなり大きく動くのではなく、自分の生活に無理のない範囲で、ゆっくり一歩を踏み出すことです。気になった方は、まずは仕組みをもう少し調べてみるところから始めてみてください。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。