「米国債を買ってみたいけれど、米国債の税金ってどうなるの?」と不安に感じていませんか。海外の国が発行する債券というだけで、なんだか難しそうに見えますよね。でもご安心ください。この記事では、投資をはじめたばかりの方に向けて、米国債の税金のしくみを家計簿のような身近な言葉でかみくだいて説明していきます。読み終えるころには、全体像がふんわりとつかめているはずです。
米国債の税金は大きく2種類に分かれます
米国債で得られる利益は、大きく分けて「利子(クーポン)」と「売却益・償還差益」の2つです。たとえるなら、利子は毎月コツコツ入る家賃収入、売却益は持ち家を高く売ったときの差額のようなものです。この2つは性格がちがうため、税金のかかり方も少しずつ異なります。利子は受け取るたびに、売却益は売ったり満期を迎えたりしたときに、それぞれ課税の対象になります。まずはこの2本立てを頭に入れておくと、あとの話がすっきり整理できます。
現在、日本国内で証券会社を通じて受け取る米国債の利子や売却益は、原則として20.315%(所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%)の税率で課税されます。たとえば10万円の利益が出た場合、ざっくり2万315円が税金、手元に残るのは約7万9千円というイメージです。給料から税金が引かれるのと似ていますが、税率がほぼ一定という点が分かりやすいところです。
利子と売却益でどう違うのかを整理
利子は、保有しているあいだに定期的に受け取れるお金です。米国債の場合、年に2回利子が支払われる商品が多く、そのつど課税されます。一方、売却益や償還差益は、買った価格より高く売れた、あるいは満期で受け取った金額が買値を上回ったときに生まれる利益です。下の表で性格のちがいを見てみましょう。
| 利益の種類 | 発生のタイミング | 身近なたとえ |
| 利子(クーポン) | 保有中に定期的に | 毎月入る家賃収入 |
| 売却益 | 途中で売ったとき | 家を高く売った差額 |
| 償還差益 | 満期を迎えたとき | 定期預金が満期になる |
為替の影響も忘れずに
米国債はドルで取引されるため、円に戻すときの為替レートの変化も利益や損失に関係してきます。買ったときより円安になっていれば為替差益が、円高になっていれば為替差損が生まれます。この為替の動きも含めた金額をもとに税金を計算する点が、円だけで完結する預金とのちがいです。少し難しく感じるかもしれませんが、証券会社の年間取引報告書に円換算の数字がまとめられるので、まずはその数字を見れば十分です。電卓で為替を一から計算する必要はありません。海外旅行のおみやげ代を、帰国後に円で記録しておくようなイメージだと考えると気が楽になります。
確定申告が必要なケースを表で確認
口座の種類によって、自分で確定申告をするか、証券会社にお任せできるかが変わります。下の表で整理してみましょう。
| 口座の種類 | 確定申告 | 特徴 |
| 特定口座(源泉徴収あり) | 原則不要 | 証券会社が税金を計算・天引き |
| 特定口座(源泉徴収なし) | 必要な場合あり | 年間報告書を使い自分で申告 |
| 一般口座 | 原則必要 | 計算も自分で行う |
はじめての方は「特定口座(源泉徴収あり)」を選んでおくと、米国債の税金の手続きが大幅にラクになります。面倒な計算と納税を、一台の自動レジにまかせるようなイメージですね。投資に慣れてから別の口座を検討しても遅くはありません。最初の口座選びが、その後の手間をぐっと左右します。
損が出たときの考え方
投資には利益だけでなく損失もつきものです。米国債で損が出た年は、ほかの債券や上場株式などの利益と相殺(損益通算)できる場合があります。たとえば株で5万円の利益、米国債で3万円の損なら、差し引き2万円分にだけ課税される、というイメージです。さらに使いきれなかった損失は、申告することで翌年以降に繰り越せる制度もあります。損をしたときこそ、申告が味方になってくれることを覚えておきましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 米国債の利子にはアメリカでも税金がかかりますか。
A. 国債の利子は租税条約により、米国側で源泉徴収されないのが一般的です。詳しくは取引する証券会社や税務署に確認すると安心です。
Q. 損が出たら税金はどうなりますか。
A. ほかの債券や株式などの利益と相殺できる場合があります。確定申告をすることで、納めすぎた税金が戻ってくることもあります。
Q. 税率は今後ずっと同じですか。
A. 税制は将来見直される可能性があります。大きな金額を動かす前には、最新の情報を確認しておくと安心です。
まとめ
米国債の税金は、利子と売却益のどちらにも原則20.315%がかかり、為替の動きも計算に含まれる、というのが基本のかたちです。口座選びで手続きの負担は大きく変わりますので、自分に合った方法を落ち着いて選んでみてください。仕組みを一度つかんでしまえば、決して怖いものではありません。まずは少額から、税金の流れを体験してみるのもよいでしょう。
※投資は自己責任です。本記事は情報提供であり投資助言ではありません。